「月刊武道」の表紙絵から——龍の小太郎と、受け継がれるもの|道場のすみっこから #16
- sandaminami-doin
- 2024年1月27日
- 読了時間: 2分
更新日:1月23日
【2024年1月27日の記録】
今月号の『月刊武道』の表紙絵を見て、ふと昔読んだ童話のことを思い出しました。 「龍年の新年号」ということでしょうか。絵の解説には「信州に伝わる泉小太郎の伝説から」とあります。
——そうだったのか、と今になって気づきました。 子どもの頃に読んだ物語の背景を、ようやく知った気がします。
気になって図書館で探してみると、今でもその本は大切に残されていました。装丁は変わっていましたが、あの物語は変わらずそこにありました。
『龍の小太郎』
松谷みよ子さんによる名作です。 日本各地に伝わる民話が「このままでは消えてしまう」と感じた彼女が、断片的な話を集め、子どもたちに伝えようとまとめた作品だそうです。そこには、作者自身の人生観や当時の社会への思いも込められているように感じます。
物語は、北の湖に住むという龍を探す旅。 赤鬼、黒鬼、天狗様、雷様、千里の馬、にわとり長者、雪女…… 太郎はさまざまな出会いと冒険を通して成長していきます。 そして最後に龍へ願ったことは——。
この物語には、子どもたちに伝えたい大切なものがたくさん詰まっています。
太陽の光や風の匂いに季節を感じる感性
花の可憐さに心を留める豊かさ
故郷を思い、人を思いやる心
不正を恥じ、悪に立ち向かう武道に通じる精神
夢と勇気と希望
遠い祖先から受け継いできた、大切なもの
今の子どもたちは、動画やゲームが身近にある時代です。 こうした物語に触れる機会は、もしかすると少ないかもしれません。 それでも私は、あの頃、胸を高鳴らせながら夢中でページをめくった記憶を、今でも鮮明に覚えています。
物語は、心の中に“道しるべ”を残してくれる。 そんな気がしています。
【道院長 石井】






コメント