少林寺拳法の歌(No.2)——替え歌文化
更新日:9月23日
(道場のすみっこから # 15)
(少林寺拳法の歌 No.2)
【2023年5月4日の記録】
少林寺拳法にまつわる歌について、いくつか静かに記しています。
続きや関連する随筆は、こちらにまとめています。
▼ 前編:少林寺拳法の歌についてはこちら
虹色侍・ずまさん、松崎しげるさん、春日八郎さんなど、時代ごとに親しまれてきた少林寺拳法の歌を紹介しています。
▼ 関連随筆:少林寺拳法の歌と重なる武道精神
若い頃には気づかなかった歌の意味。美空ひばりの「柔」を通して、少林寺拳法の歌にも通じる武道精神を静かに見つめた随筆です。
昔の拳士たちが自然に育んだ“替え歌文化”
今のように音楽が手軽に楽しめる時代になる前、
少林寺拳法の世界には多くの“替え歌文化”がありました。
練習や合宿、仲間との時間を盛り上げるために、
拳士たちが自然と歌を作り、歌い継いできたのです。
本部道院でのキャンプファイヤーの思い出
写真は本部道院でキャンプファイヤーを行った際に配られた歌詞カードです。

新本堂(青屋根の道場)が完成する1年前、まだ更地だった場所で行われたもので、今でも忘れられない思い出の一つです。
当時は、本部道院の鎮魂行の後に「少林寺拳法の歌」を合唱することもあり、
歌は修行の一部として自然に存在していました。
わら半紙にガリ版刷り。
半世紀近く前のものなので変色していますが、
そこには当時の熱気と仲間の絆が刻まれています。
替え歌文化が生んだ多彩な“拳士の歌”
当時は、さまざまな歌が替え歌として親しまれていました。
これらの歌の背景にあったもの
こうして並べてみると、これらの歌は、
単なる替え歌や昔の流行歌ではなかったように思います。
そこには、開祖・宗道臣が歩んできた人生や、満州・中国大陸での経験、軍隊での体験、
そして開祖が好んだ歌の世界が、色濃く映っていたのではないでしょうか。
「蒙古放浪歌」や「狼の歌」などを聞いていると、若い頃の拳士たちが、知らず知らずのうちに、開祖が見てきた世界の一端にも触れていたのかもしれません。
これらの歌は、ただの娯楽ではなく、
拳士同士の心をつなぎ、士気を高める大切な役割を果たしていました。
歌がつくる“熱い集団”
歌には不思議な力があります。
心を落ち着かせ、励まし、勇気を与え、仲間との絆を深めてくれる。
特に、厳しい環境の中で「熱い集団」をつくり上げるためには、
歌は欠かせない存在だったのかもしれません。
少林寺拳法が大切にしてきた“人づくり”の精神は、
技だけでなく、こうした文化の中にも息づいています。
おわりに
昭和の時代を知る拳士が少なくなり、
歌に触れる機会も減ってきました。
だからこそ、当時の空気を知る者として、
こうした歌の記憶を静かに残しておきたいと思います。
【道院長 石井】


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